ミシマサイコはなぜ水はけの良い土地の方が栽培に向くのか?5年間フルコミット(人柱)して分かった、誰も知らないその理由。

今回の記事は[ミシマサイコはなぜ水はけの良い土地の方が栽培に向くのか?5年間フルコミット(人柱)して分かった、誰も知らないその理由。]についてお送りしますよ。

さて、ミシマサイコ栽培を始めるときに、とくに注意する点としてよく言われるのが、[雑草の管理が大変である]ことと、[水はけのよい土地の方が栽培に向く]の2点なんですが。

今回は、そのうちで[水はけのよい土地の方が栽培に向く]をテーマにしてみます。

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そもそもなぜ「水はけの良い土地の方が栽培に向くのか」が分からないと、適切に対処できないと思うのですよ。

どこでその存在を知ったか、とにかくミシマサイコ栽培を始めることになったあなたは、最初のざっくりした講習で「ミシマサイコは水はけのよい土地の方が栽培に向きますから」というワードを耳にしませんでしたか?

僕の受けた説明では言っていました。で、結構口を酸っぱくして言うものですから、僕は質問コーナーにて「どうしてですか?」と訪ねてみました。

返ってきた答えは、

「水に弱いから」

…ざっくりしているので、質問を変えました。以下問答。

「水はけが悪いとどうなるんですか?」
「いや、水はけが良くないと、とんでもないことになりますから!」
「いや、だからどうなるんですか?」
「とにかく水はけが良くないと、うまく育たんから…」

感情だけは伝わってきました。でもその説明だと、軽く捉える人と、深刻に捉える人と、それぞれいるから、絶対失敗する人が出ると思うんですよね。

だから、これをお読みのあなたがそうならないように、僕が栽培を続けていく中で気がついた[水に弱い理由]を今から公開してみようと思います。

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水に浸かるとあっという間に腐ってしまう

先に結論から言ってしまうと、ミシマサイコの根は水に浸かるとあっという間に腐って無くなってしまうんですよ。…とは言っても、それまでの期間や程度がわかりませんよね?

そこで、ミシマサイコの根は、どれだけ水に弱いかを実感してみるため、以下のような実験を行いました。

発育途中ですが、よく洗浄して茎と切り分けた状態の根を、水道水を張ったコップに浸けてみました。2つありますが、片方は適度に水を入れ替えています。

ご覧頂いたように、

よく洗浄した根を水道水に浸けただけでコレですから、土がついたままだったら?いや、土中でこの状態ならばどうなるでしょう。土の中には分解酵素を駆使しまくる微生物達がわんさかいますからねぇ。

※このページは微生物のはたらきがめっちゃ分かりやすかったです。

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実際の圃場では何が起きているか?

水はけの悪い土地とは、降った雨水が排水されずに溜まってしまう土地のことをいいます。圃場の真ん中がおわん型にくぼんでいたりすると、全体的に水に浸かってしまいます。

おまけに水もちの良い土地だと、何日も水は溜まりっぱなし。水田からの転用だと、このケースは多いです。

ただ畑である以上、基本的に畝は立っているので、水が溜まるのは畝間ですよね?(畝の上まで水没してしまうようなら、それはあまりに水はけが悪すぎます。)

畝間に水が溜まるということは、その土地はもはや水を吸い込む余地が無いということです。土地を丼鉢、土をスポンジに置き換えてみると、分かりやすいかもしれません。

丼鉢にスポンジを入れて水を注ぎます。最初はスポンジがどんどん水を吸い込んでいきますが、スポンジが水を吸い切れなくなったらどうなるでしょうか?注がれ続ける水は、やがて丼鉢の底に溜まって、どんどん水位を上げていきますよね?

土はスポンジほどの吸水力はないにしても、少なくとも畝間に溜まった水の高さまでは、土の中も水分でいっぱいということになります。

そこにミシマサイコが植わっているとしたらどうでしょう?根の長さや水位にもよりますが、少なくとも、根の先端からいくらかは、水に浸かっているのと同じ状態になります。

ましてや今度はコップの中の水道水ではありません。さまざまな微生物の存在する土の中です。その微生物たちは、それぞれの持つ分解酵素で、グズグズに腐敗してしまった根など、あっという間に分解してしまうことでしょう。

※腐ってなくなった根が、その後どうなるかはコチラの記事

【ミシマサイコ栽培】肝心の根の収量が伸びない?それは多分、土壌が原因ですよ。
ミシマサイコの収穫を行った際、主根が短い・側根が横に張っている・全体がひげ根に覆われている・などの症状に見舞われている方はいませんか?その原因について、ミシマサイコ栽培暦5年のハッコーサトウが解説してみるよ。

「水はけが良い土地の方がミシマサイコ栽培に向く」と言われている真相

激しい雨の後、畝間に大量の水が溜まったとしても、水はけさえ良ければそれは一時的なものです。実験でもわかるように、水が循環している分にはあまり影響は出ません。もちろんそれは水が底に抜けてしまう土地でも同じことです。

問題なのは水がその場にとどまってしまうことです。1日経っても水が、溜まったままだったらコップの実験のように、根は自ら溶け出した成分で、自らを腐らせてしまうでしょう。これが2日になると、より確実です。

これらの事は、水位が上がればそれだけ根の失われる部分が増えるという事を意味しています。もし仮に水面が畝の最上部にまで達した場合は、もちろん完全に根は無くなって枯れてしまうでしょう。

ミシマサイコは僕の経験上、わずかでも根が残っていれば、生き残る可能性は高いですが、それでもしばらくの間は地上部分の成長も止まります。

そうなると、ミシマサイコ地上部分による畝上の占有が遅れ、その分、除草作業の回数が増えてしまうため、栽培の負担が大幅に増します。

さらに、高くなった水位の影響で受けたダメージが大きい場合は、地上部分が十分に発達しないまま、早々に開花が始まってしまいます。

こうなって来ると、管理の手間が増えるだけに留まらず、最終的な収量にも悲惨なレベルで影響が出ます。

結論としては、「水はけが良い土地の方がミシマサイコ栽培に向く」ではなく、「水はけが悪い土地はミシマサイコ栽培に絶望的に向かない」です。

最後に

水に弱いと言われるミシマサイコの実際のところを、体験と実験を交えて解説してきましたが、今回の記事で分かるように、水はけの悪い土地でミシマサイコを栽培すると、確実に地獄を見ます。

もはや[植えるだけムダ]なレベルと考えてください。

どうしても栽培をするのであれば、必ず何らかの対策は必要になるでしょう。